近々僕はとある授業で発表をしなければならない。
発表、またの名はプレゼンテーション。
もしかしたらもう気付いている人もいるかもしれないが、僕は大人数の前で発表するのがめちゃくちゃ苦手である。
たくさんの人の視線が一度に僕に向けられた時の感情といったらもう、想像するだけで鳥肌が止まらなくなりそうだ。
怖いからといって授業から逃げ出すことなど到底できやしないし、逃げ出したところで自分のためにはならないことなど僕は非常に良く理解してしまっている。
憂鬱だ。
とりあえず、僕が第一に気を付けなければならないのは、変に笑いを取って盛り上げようとしないことだ。
自分で言うのも惨めなもんだが、僕はお世辞にもユーモアのある人間とは言えない。
多分根っからユーモアのある人であるのならば、しっかりと照準を合わせて笑いを取ることなど容易なのだろう。
今更自分のつまらなさを悔やんだところでどうしようもない。
とにかく無難に、つつがなく。
誰の記憶にも残らないような発表をするだけだ。